08)卵巣ガン 再々発(腔内放射線)

2007年1月16日 (火)

卵巣ガン(回想) 3-3

卵巣ガン(回想)3-2のつづき

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手術で取り切れず腔内放射線を勧められ、大学病院に通院することになった。

屈辱の腔内放射線治療が始まる。術後退院してから20日前後のことだ。

担当医から腔内放射線についての説明を夫と共に受ける。

早いほうが良いとのことで早速明日しようということになりスケジュールを調節してくれた。温和な顔したメガネの白髪混じりのオジサン先生。。人あたりのいい先生でなんだかちょっと安心する。

週1回の治療を5回することになった。(1回6gy(グレイ))夫と私はこの温和な先生と堅く握手をしてお願いしますと頭を下げた。

腔内放射線は、外部放射線と違って「イシ」を購入しなくてはいけない。「イシ」そのものをではなく、『使用権利』を買う。初回きりの支払いだが、はっきりいって高い。1回の治療費も外部放射線の倍値だ。私はおもいっきり庶民レベルなので、唸った。だが、ここでやめる訳にもいかない。

・腔内放射線の説明
放射線治療装置:腔内照射装置(RALS)
200701171_1 .

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腟断端ガンは、子宮頸がんの照射方法と似ています。(同じ?)
※標準治療:膣断端癌 Gy004 マクロ病変 頸癌に準じる  
              Gy005 ミクロ病変 Ovoid単独、6Gyx4-5fx


【子宮頚がん腔内照射】
子宮頚がんの放射線治療では、通常の外照射に加えて下の写真のようなアプリケーターを膣より子宮内腔に挿入し、腔内照射を加えるのが一般的です。これによってがん病巣により大線量を投与し、がんを治療します。進行がんでは化学療法(抗がん剤)も併用して良好な治療成績を得ています。
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子宮腔内照射用アプリケーター 
挿入模式図
 
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●腔内放射線治療
初回は、2時の予約だった。 当初、1人で電車で行く案も出ていたが体調も落ち着かず、1人で行かせるのはとても心配だと家族会議で決まり、夫に送迎してもらう事になった。
片道1時間半のみちのりを夫の運転で行く。道路も混んでいる。座席に座っていられない。シートを倒して横になる。こんなことをこの先4回は、しなくてはいけない。そう思うだけで疲れた。病院に着いたが、駐車場が空かない。勝手がわからず右往左往する。ようやく駐車し院内に入るがごった返している。人の多さに酔う、ただただ・・・ため息。

迷路のような通路を通り地下2階の放射線室に行く。次回も迷子になりそうだ。
受付をしてしばらく待合室で待つ。

ロキソニンを飲んでいたほうが良いと言われ飲む。緊張気味なので安定剤も飲む。
ようやく呼ばれて、トイレに行くように促され済ませて中へ。

広い部屋だ。20畳以上あるのか?大きな機械がある。部屋の真ん中に診察台。横にガラス張りの部屋(機械室?司令室?)がある。BGMが流れている。クラッシック・・・だったかな。 ちょっと肌寒い。

初回なので、スタッフの紹介、軽い挨拶を交わす。女性はこなれた40代から50代の看護師さんだけ。身の回りの世話をしてくれる。研修医が入れ替わり数名はいる。私1人に随分な人数だ。大学病院なので致し方なし。しばらくして先生登場。

下半身は全て脱ぐ。病(検査)衣を着たのかは、覚えていない。
踏み台を用意され、診察台に乗る。その際、糊のきいた足袋を履かせられる。タビではない。あしぶくろだ。太もも辺りまで来るシーツと同じ生地で白く、共布のヒモでしばる。
それが終わると足を開いて仰向けになる。バスタオルをかけてもらい天井を見つつ待つ。
診察台がせり上がり、先生の顔が股の間に見え隠れする。研修医も覗く。かなり屈辱的でいたたまれない。羞恥心、人間の尊厳などの言葉の意味を考える。
「治療なんだから!」「これでガンとはオサラバできるんだから!」と自分に言い聞かせる。

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=治療のながれ=

膣鏡を挿入して診察。初回治療時には、目印となるように小さな鉛の玉を刺入する。 次に、 腫瘍の位置が確認されたら、金属製の拡張器を細いものから順番に挿入し、内腔を拡張していく。個人差があるが、初回治療時が最も痛みを感じる。 内腔が充分に拡張されたら、細い管を子宮内に挿入する。 次に子宮頸部に2本の管を密着させる。 これで治療の準備は整うが、膀胱、直腸への被爆を軽減するために、管の前面と後面にガーゼを挿入する。(少し痛みがある)  これで、準備完了。

膣鏡を抜き(少し痛みがある)、管がうまく挿入されているかを確認するためのレントゲン写真をとります。写真で位置を確認後治療が始まります。
治療の時間は大体30~40分程度。  
治療が終了したら、管を抜き消毒をして終了となる。

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私の場合、照射時間は5分から10分程度と記憶している。その間、身動きする事を禁止され、辛い。
準備にほとんどの時間を費やす。長い・・・。毎回出血する。

救われるのは、痛い準備中に40代から50代のこなれた看護師さんが手を握ってくれたこと。そして、「大丈夫?」「もう少しだから」と絶えず声を掛けてくれていた事だった。

拡張器を少しずつ入れていく。腟断端なので広さも奥行きもないそこを無理やり広げる。穴が開きそうで怖い。痛み止めは効いているのだろうか?それでも痛い。
そのあと放射線を出す管を挿入し、固定する為にガーゼを押し込む。これも擦れて痛い。これで準備が整う。

先生、研修医と看護婦さんが部屋を出ると、入れ違いに被爆を避けるための防護服を来た放射線技師が入室する。腰の部分を固定して、管がうまく挿入できたか確認するためにレントゲン撮影をする。その後、コンピューターが位置を計算をする。照射の時間は5分から10分くらい。ギギギー、キューン、ガガガと機械音と小さな振動がして、放射線が放射される。
足を大きく広げたままの状態で、天井の模様を見ながら何も考えないようにするが、どうしても涙が溢れてくる。さすがに4、5回目は耐えに耐えた。

動いてはいけないので、背中とお尻が痺れて痛い。一部は麻痺して感覚がない。終了後は、足取りもおぼつずよろよろと退室。しばし待合室の長いすで休む。いつも夫が待っていてくれた。

回を重ねると先生が研修医に施行するよう指示した。来た!練習台だ!仕方がないけどちょっとショック・・・。不安がつのる。
施行するのに精一杯で私を気遣う余裕もない。先生に注意を受けている。大丈夫なんだろうか?先生にやり直して欲しくて仕方なかった。この時は本当に不安でいっぱいだった。痛くて痛くて泣けた。

最終日は、放射線の副作用の倦怠感も溜まってきたのか、かなり疲労困憊。やっと治療が終わるという安堵感からか終始ヘロヘロだった。ただ、気持ちは開放感でいっぱいだった。
先生や看護師さんに深々とお辞儀をし、主治医宛のお手紙を預かり全5回の腔内放射線治療は終わった。

院内の喫茶室で紅茶と焼きたてパンを頂いた。もう、ここのパンも食べれない。嬉しいやら寂しいやら・・・。

※以上の治療は私に限ってのことですので、すべての腔内放射線治療に当てはまるものではありません。また、当時の記憶で曖昧な箇所もありますが了承ください。

                                  つづく

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